2017年9月24日日曜日

ジョニーの秋




最近ひとりでギターを弾くことを
前提に物事を考えるようになったから、誰かと演奏するということが
前より楽しみになった。
 
特に、心に響く歌を 聞きながらその声に寄り添いながら演奏するのは
本当に気持ちのいい瞬間のひとつ

そう思ってギターを弾ける相手がいまのところ、結局としまさしかいない

と言う訳で
来月の3日はとても楽しみにしている。
今度の週末に練習をしに行くんだけど、
二人でやったことない曲で出来そうなものがまだあったので
何か出来たらいいなとおもう。 

下北沢の440というライブハウスにてだよ。

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ふと思い返してみると、
長い付き合いになった人や、いまはもう会う事のないむかし好きだった人、

そういう人たちと
初めて会ったときや、話したときの事はなぜか不思議と覚えている。

運命の赤い糸なんてものじゃないけれど、
人は一度会えば、分かるのかもしれない。
だって思い返すとほんとにみんな覚えてる。
初めてあった瞬間のこと。

あいつはあそこで、あの人はあそこで、あいつは電話が最初だったなとか。

最初から意気投合することがほとんどだった。

それはまるで
ストーンズのスティッキーフィンガーズのブラウンシュガーを
聞いた瞬間とか
レッドゼッペリンのセカンドアルバムの胸いっぱいの愛を を
聞いた瞬間のような
ものなのかもしれない。



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ねこのもなこが初めて家に来たときは
風呂場の排水溝に落ちてしまうんじゃないかと
心配するくらい小さかった。

その排水溝には結局もなこは落ちることなく過ごしていたけれど、
体を洗うタオルがなぜかその排水溝に流れてしまって
結果、詰まってしまった。

うちの下に住んでいたロックンローラーの夫婦の家の天井からは
水漏れがおきて
旦那がすっごい勢いで怒鳴り込んできた。
(その頃はバンドのリハのあと必ずうちで宴会をやって大騒ぎだったから
 ジョニー(←旦那のこと)はしょっちゅう文句をいいに来ていた。)

水漏れのときは事故とはいえ、さすがに悪いなと思って謝罪の品を持って
頭を下げに行った。

ジョニーは
玄関を開けると、ぼくが差し出した袋をのぞきこみ
なんだよこれ と怪訝そうな顔をして言った。

お詫びです すいませんでした。 ワインとチーズなんですが、
よかったら・・ というと 

ジョニーは
ほんの少しの間だけ、一瞬、うれしそうな顔をしたように見えた。

ジョニーは
スティッキーフィンガーズのTシャツを着てスリムのブラックジーンズ
を履いていた。

ジョニー やっぱストーンズ好きなんだよな あいつも とか思ったりしながら
階段を登って部屋に戻った。

ジョニーに会ったのはそれが最後になった。

なんとなく秋。